指しゃぶりの原因を知り、理解してあげましょう
指をしゃぶる行動にはいろいろな理由があります。
どうして指をしゃぶるのか、子供の気持ちになって考えてあげることが重要です。
原因で考えられることは大きく分けて次の2つです。
一つ目は眠気です。
赤ちゃんは眠くなると安心を求める行動をします。
安心できる行動、それは母乳を飲んでいる状態です。
母乳を飲んでいるときは精神が安定し、安らぎを得られます。
お母さんの母乳を飲んでいる状態を自分で作りだし、安心を求めます。
指しゃぶりに用いる親指はちょうどお母さんの乳首と同じくらいの大きさなのでいつでもお母さんと一緒にいる安心を求めているのです。
二つ目は寂しさです。
もっとかまってほしい、甘えたい、そんな時に指をしゃぶり、その行動をとることで寂しさを紛らわしているのです。
一種の精神安定剤のようなものです。
ですから、無理やりその行動をやめさせようとすると、逆にストレスになってしまうと同時に、隠れてしゃぶるようになり、怒られるから見てない時だけ・・などと変な癖をつけてしまいます。
子供の成長に悪影響が出てしまうかもしれません。
指をしゃぶっていたら、気持ちを理解してあげて安心させるように努めていくと自然とその行動は少なくなっていくと思います.。
指しゃぶりが及ぼすさまざまな影響
指をしゃぶることが及ぼす影響は次の三つです。
まず一つ目は爪の変形です。
大人になっても爪の形が悪く、常に深爪のようになっている人をたまに見かけると思います。
先天的なこともあると思いますが、大抵は爪を噛む癖が抜けないことです。
その根底は赤ちゃんの時の指しゃぶりであるといえます。
その癖が大人になっても抜けず、常に口元に指を持ってきて噛んでしまうことで爪の形が悪くなってしまいます。
二つ目は指の変形です。
生まれて間もないといえども、吸う力はかなりのものです。
親指を吸い続けていると吸いだこというものができてしまいます。
指や、爪の形をきれいに保って育ててあげたいと思うなら、三歳までには自然とやめさせるように持っていけるといいと思います。
三つ目は歯並びへの影響です。
三歳までは歯は完全に生えそろわないので心配ないのですが、三歳以降も続くようでしたら、歯並びに影響がでてきます。
また全顎突出(出っ歯)や開口(奥歯を噛んでいても上下の前歯の間に隙間ができる)交叉咬合(歯の中心がずれる)などの噛み合わせにも悪影響です。
それにより、話し方が舌足らずになったり、口が常にあいた状態になったり、見た目や話し方にも影響がでてきます.。
指しゃぶりの対応方法とその心構え
赤ちゃんの指しゃぶりへの時期別の対応方法と心構えを知っておくことはとても重要です。
まずは乳児期(0歳)です。
しゃぶることでそれが何なのかを確認、把握しています。
この時期の指をしゃぶることは発達においての生理的な行動なので無理やり止めさせることはしなくて大丈夫です。
ただ何でもかんでも口に持っていくので、電池や小さいものには特に注意を払ってあげてください。
なめたり、吸ったりすることでそのものをだんだんと理解していき、また、つかまり立ちをするようになると手を使うようになるため指をしゃぶることは少なくなってきます。
次に幼児期前半(1歳から2歳)です。
この時期は遊び方が乳幼児期から変わってきて、手を使う遊びが増えてきます。
それに伴い、日中の指をしゃぶる行動はほとんどなくなります。
眠い時や退屈な時などに限定されてきます。
だんだんとその行動は減ってきますので、親は気にしすぎず、温かく見守りましょう。
頻繁にしゃぶるようであれば、不安を取り除いたり、常に気にしてあげて落ち着かせてあげるといいと思います。
幼児期後半(3歳から就学前)にもなると子供同士での遊びが増え、ほとんどしゃぶらなくなります。
子供の成長と指をしゃぶることは密接な関係があります。
よく理解してあげ、温かく見守り育てていきましょう。