赤ちゃんだってわかってほしい!
一般的に赤ちゃんは、「まんま」とか「ブーブ」といった簡単な言葉を話し始めるのが、1歳以前後と言われています。
それは、1歳くらいまでの赤ちゃんは、複雑な言葉を発声するための器官が発達していないため、言葉を話すことができないからなのです。
でも、言葉を話すことができないからといって、理解していないかといえば、そうではありません。
赤ちゃんは、8ヶ月くらいになると、「あれが欲しい」などと言いたげに、自分の興味を示す「指差し」や、目的の物や場所まで大人の手を引いていく「クレーン現象」などの動作が出始めます。
それらは、赤ちゃんが、言葉の代わりに、別な手段で意思を伝えようとしている表れで、その証拠に、指差しやクレーン現象は、言葉が出てくると自然になくなるのです。
言葉を話すことができない赤ちゃんでも、好きなものや自分がやりたいことを、ちゃんとママに理解してほしいと思っているのです。
早い赤ちゃんでは、6ヶ月頃からつかまり立ちをはじめ、自分の欲しい物ややりたいことに対して、自己主張や自己表現するようになるのですが、そんな時、自分の主張がうまく通らないストレスから、イライラしてぐずったり、奇声を発する赤ちゃんもいるようです。
ベビーサインってなあに?
「ベビーサイン」は、カリフォルニア大学デイビス校名誉教授のリンダ・アクレドロ博士と、カリフォルニア州立大学スタニスラウス校名誉教授のスーザン・グッドウィン博士によって考案された、まだ言葉を話すことができない赤ちゃんと、手話を使って会話をする育児法です。
小さな赤ちゃんが、手話を理解できるの?と驚かれるかもしれませんが、ママが語りかけの際に、ベビーサインを添えることで、赤ちゃんも自然に覚えて、ママと同じように使えるようになるのです。
言葉を話すことができない赤ちゃんの気持ちを、なんとか理解したい!と熱望しているママにとっては、朗報ですよね。
ベビーサインには、さまざまなメリットがあります。
赤ちゃんは、ちゃんと自己主張ができるので、ぐずって泣く必要がなくなるし、ママも、赤ちゃんが何を望んでいるのかがわかるので、お互いのコミュニケーションがスムーズになるのです。
さらに、「お外で鳥が鳴いているね」とか「のどが渇いたから何か飲みたいよ」といった、指さしやクレーン現象では伝えられないようなことが表現できるようになります。
また、ベビーサインと語りかけを同時することで、話し言葉の理解が早くなるのです。
ベビーサインをはじめるなら
NPO法人日本ベビーサイン協会では、月に一回程度の割合で、ベビーサイン教室を開催しているほか、一般企業や行政関連、5組以上の個人へ、協会の認定講師の派遣を行っています。
ちょっと気になるという人は、全国的に開催されているベビーサイン体験教室に、気軽に参加してみてはいかがでしょう。
日本ベビーサイン協会 ホームページ:http://www.babysigns.jp/