端午の節句に飾られる人形のことです
国民の祝日と定められており、子供の日と呼ばれることも多い端午の節句。
端午の節句は、男の子の健康と無事な成長を祈願する目的で、5月5日に行われる行事のことです。
この時期に家のなかに飾られる人形のことを、五月人形と言います。
五月人形にはお馴染みの金太郎の他にも、武者人形や義経の従者である弁慶を模したものなど、色々な種類があります。近年では、子供に人気のアニメキャラクターが武者姿に扮しているものなど、ユニークなものも出回っています。また人形ではなく、鎧兜や兜のみが飾られることもしばしばあります。
一般家庭の予算は5万円前後
子供に降りかかる災厄を代わりに引き受けるのが、五月人形の役目です。
有りがたく大切なものですから、子供の数だけ、つまり1人1体を贈るのが理想的とされています。
ただし五月人形は高価なものですから、男の子がたくさんいる家庭においては、経済的な理由などから人数分の用意が困難なこともあります。その場合は次男・三男に父親のお下がりを与えたり、比較的安値である童人形を贈ったりすることが多いです。
五月人形は、大きさや装飾が豪華になればなるほど、値段が高くなります。
お店にもよりますが、なかには30万~40万円とお給料の1~2か月分に相当する高価なものもあります。子供のためと奮発する方もいますが、やはり少数派であり、一般家庭では5万円前後が予算のようです。
五月人形は、誰が買ってもよいですが…
値段も気がかりですが、五月人形を購入する上で多くの人が悩むことがあります。
それは一体誰が買うのかということ。しかし、五月人形の購入に関して特別な決まりはありません。
詰まるところ誰が買ってもOKなのですが、両親が購入するケースが最も多く、次に多いのが祖父・祖母から贈られるケースです。
支払いを分担する場合や、親戚からのお下がりだった場合、意見の食い違いで揉めることも少なくありません。負担額について不平不満を言ったり、新品を購入予定なのに無理矢理に押し付けたり、いわくつきの人形(若くしてこの世を去った子供のものなど)を贈ろうとしたりなどと、大人気ない話やありがた迷惑な話が多々見受けられます。
それぞれの想いがあってのことですが、端午の節句は子供が主役、五月人形は可愛い我が子への贈り物であることを忘れてはいけません。双方が納得して気持ちよく…ならお下がりも◎ですが、贈る側のエゴを押し付ける形になるのは、決して良い事とは言えませんから、十分な話合いが必要です。
お寺や神社、人形供養の代行サービスで処分を
本当ならば一生大切にしたい五月人形ですが、やむを得ず処分する必要性が出てくる場合もあります。
手間がかからず安上がりだからと、粗大ゴミとして捨ててしまう方もいますが、思い出の品をこのような形であっさり処分してしまうのは疑問が残ります。
五月人形は子供の身代わり、人形には魂が宿るという伝説もありますから、粗末に扱わないに越したことはありません。人形供養を行っているお寺や神社に持っていき、供養をお願いするのがベストです。読経などによる供養の他、火葬までしっかり行ってくれるところなら更に良いでしょう。
もし住んでいる地域にお寺や神社がなかったら、人形供養の代行サービスを利用するという方法もあります。日本人形協会と日本郵政の提携サービスであり、電話で申し込み・送付の差出キットで梱包をすれば、受け取りに来てもらうことができます。(ゆうパックで5000円です)
丁寧な処分を望まれる方は、ぜひご利用を検討してください。