【母乳育児】ママにもベビーにもいいとこたくさん
母乳は赤ちゃんにとって最高の食事とも言われます。
授乳はママと赤ちゃんそれぞれの健康面・精神面に良い影響を与えます。
赤ちゃんが受ける母乳のメリット
授乳によって栄養素と抗体を得られ免疫力をつけられるだけではなく、消化・吸収が良いので生まれたての赤ちゃんの胃腸にも優しいのです。
さらに心理的にもママとベビーの絆が深まっていくことも代表的なメリットのうちの一つと言えます。
また、母乳育児ではSIDS乳幼児突然死症候群の危険性が少なくなるとも言います。
(※ 人口のミルクはSIDSの原因ではありません。)
母親にもうれしい母乳育児のメリット
ママにとっても母乳育児の良い面がたくさんあります。
まず、授乳のときに分泌されるホルモンが気分を落ち着かせる働きを持っているために、育児そのものにプラスとなると言われています。
また、出産のなるべく直後に母乳を与えることで、子宮の回復を促進するオキシトシが沢山分泌されることも知られています。
さらに、母乳を生成するために脂肪を消費するので、授乳によるダイエット効果も。
頻繁に授乳していると、排卵・妊娠の再開が遅れ(乳汁分泌無月経症候群)、妊娠しにくい状態を維持する為に、次のベビーを授かる期間が自然に空くようになると言われています。
また、母乳育児を行った母親は、卵巣腫瘍や乳がんのリスクが減少することも知られています。
母乳分泌のキーワード【プロラクチン】
プロラクチンは乳腺を発達させるホルモンで、乳汁に含まれるラクトースという成分の合成を促しておっぱいを作り、分泌する働きがあります。
他にも哺乳類の母性行動に働きかけているとされています。
プロラクチンは赤ちゃんがおっぱいを吸う刺激で分泌が促進されます
。
また、ほとんどの生物にあると言われる約24時間周期の概日リズムにも影響され、プロラクチンの血中濃度は一日のうちで睡眠中にもっとも高くなることが解っています。
一日のうちでは日中よりも夜間の方が母乳の分泌が良いとされるのはこのためです。
幸せなママ&ベビーのために【完全母乳】で注意したいこと
完全母乳で赤ちゃんを育てることは、ストレスの多い現代では努力と忍耐が必要なのかも知れません。
ママの体力や精神状態、母乳の出などを考え、時々はミルクの力を借りて気分転換をはかったりすることも必要でしょうが、完全母乳の継続は、むしろ周囲の育児への理解や共感なくしてはありえません。
母乳育児、その大変さを母親だけが負担するのではなく、家庭を取り巻く環境で、苦楽すべてを共有すべきではないでしょうか?
水分は2リットルを目安にして多めに摂ろう
水分は多めに、ただし、カフェインやアルコールなどの摂取は避けるべきです。
コーヒーなど嗜好品は避け、麦茶にしましょう。
乳腺炎かなと思ったら相談を
多少の乳房のトラブルのほとんどは、食事内容に気を付け、休養を十分に取り入れたりしながら授乳を続けることで徐々に解消していくもので、治療不要のものが多いのですが、いろいろな要因が重なってしまうと、時には切開も必要とする重度の乳腺炎に発展する危険性もあります。
時々見うけられる赤ちゃんのおっぱい嫌い。
実は、ママの乳腺炎が原因となっているケースもあるのです。
ストレスに影響されると授乳が困難になる?!
完全母乳のメリットを知っていて、育児に取り入れる意気込みがあっても、実際母乳で育てると言うことはある意味大変です。
出産後まもない時期は、ホルモンの分泌が安定していないことなどもあり、意気込みと覚悟はあっても、体力面・精神面で辛いと感じるママは少なくないそうです…。
このことだけでも、完全母乳での育児は母親ひとりだけではなく家族や周囲の協力が必要になります。
前述のとおり、授乳に関わるホルモン、プロラクチン・オキシトシンは母性を促し育児へのストレスを和らげる働きがありますが、そうはいっても過剰なストレスは母乳分泌の妨げとなり得ます。
完全母乳の継続には、授乳をはじめたばかりの、生活環境の変化に対応しきれない、
精神的に不安定な時期を乗り越えることが一番のポイントと言えます。
そのためには、周囲の、母親と母親が置かれている環境への配慮が、特に重要ではないでしょうか。